不動産の売却相談を受けた仲介営業マンが作成する査定報告書ですが・・
是非一度、査定報告書を作成する営業マンの思考を理解してあげてください。
査定報告をする営業マンが考えること・・、それは、
「何とかこの売主さんから売却仲介の依頼を受けたい!」ということです。
不動産の仲介営業マンの社内評価は、大なり小なり「仲介手数料」が影響します。
仲介手数料の額により、給与やボーナスが変動します。
長期的には役職・等級にも影響するでしょう。
売却の仲介手数料を得るための第一歩は、売主から売却を任されることです。
売却を任される ⇒ 正式用語としては「売主と媒介契約を締結する」ことです。
売主から売却を任されるよう、営業マンは何を考えるのか?
そんなことを想像してみてください。
色々と想像してみますと・・・
売主となるご自身の「大きな期待」が営業マンに影響を与えることに気が付きます。
それは、「できるだけ高く売れたら嬉しい!」 という売主の期待です。
「そんな売主さんの期待に応えなければ!」
という営業マンの思いが、査定額にバイアスをかけます。
「他の仲介業者がもっと高い査定額を提示するかもしれない!」
そんな営業マンの想いが、査定額に更にバイアスをかけます。
査定報告をする営業マンの心の中には、常に次の2つが存在します
①こんなに安い査定なのか! と売主から嫌われないだろうか?
②売れもしない高い査定額を提示した他社へ売却を依頼してしまわないか?
良識ある仲介会社・仲介営業マンは次のように仕事をすると思います。
①正直にストライクゾーンの査定額を売主に提示する
②売却活動をする「売り出し価格」は売主と相談して査定額より高い価格とする
(補足)
査定額の提示については、個人的には「売主の判断を誤らせてはいけない」という思いが強いです。
提示された査定額を見て、売却するかどうかを決める売主もいます。
「目標とした価格では売却できないと最初からわかっていたら、売りに出すこともなかったよ!」
そんなミスリードをさせてしまうことが一番よくないことだと思っています。
今後も仲介業者の思考については書き留めていきたいと思いますが
まずは「一番高い査定だったから」という理由だけで仲介業者を決めることは避けてください。
弊社JRSではセカンドオピニオンとしての査定報告書のチェック、仲介業者選択に関するアドバイスも行っています。
どうぞお気軽にJRSまでご相談ください。