暦年課税がなくなる?

「相続・贈与一体課税」が検討されている・・という記事を目にすることが多くなりました。

これは、2020年12月の「令和3年度税制改正大綱」で発表された

「格差固定防止のため、現行の相続時精算課税制度と暦年課税制度のあり方を見直す」

という指針のもと、

岸田内閣により提言された「成長と分配」という標語で注視されているのかもしれません。

 

「暦年課税」  

わかりやすく言うと「1年間に110万円までの贈与は無税」

これを無税ではなく、相続時に相続税として徴収しようという考えだろうと思います。

確かに、暦年課税を10年続ければ贈与総額は一人1100万円、

20年続ければ一人2200万円になります。

 

「親ガチャ」なんて言葉も耳にするようになりましたが、親や祖父母の裕福度により、

1000万円単位の額を無税で取得できる人と、何も取得できない人との格差、

その部分を「分配」という指針に則って税制改正により是正する・・

恐らくそんなイメージだろうと思っています。

 

個人的には「相続時精算課税制度」は良い制度だと思っていますが、

勝手に予想しますと、現在の暦年課税は、現在の相続時精算課税制度の中に取り込む

ような感じで廃止になるかもしれないなぁ・・と思っています。

 

いずれにしても、昭和の高度成長期のような時代がこの先の将来に見えない中、

不動産という(一般的に)大きな買い物をするときの手元資金をどう確保するのか?

そのあたりへの影響も大きいので、

「暦年課税」と相続時精算課税」については今後も注視して参ります。